先週の土曜日に、予定通り第4回のセミナーと忘年会は終了いたしました。
今回の会場は、CCCFとしては初めて東洋大学の白山キャンパスで開催されました。
正面入り口から入って突き当たりにある井上円了記念館の一階にある座席数32の小教室で行われました。
われわれスタッフの座る椅子が足りない事態になり、急きょ机2本と椅子6脚をほかの部屋から借りてることで、切り抜けることができました。
『歌舞伎ワンダーランド―ヴィジュアル解説』と題した酒井孝子講師のお話は、まずまだ一度も歌舞伎をご覧になっていない方のためにということで、歌舞伎を演ずる伝統的な小屋のレイアウトとそれらの機能についての説明がありました。いわば伝統的な舞台の基礎的な概念についてやさしくお話し下さいました。
そして歌舞伎の歴史的な発祥から、人形浄瑠璃との関連も見ながらの興味深い説明があり、出雲の阿国によって始められた歌舞伎(遊女歌舞伎)から、若衆歌舞伎を経て、現代の歌舞伎の原型である野郎歌舞伎の流れが説明され、何度か時の政府によって禁止令が出されたという事実も説明されました。こういういわばいまでいう風俗的に好ましくない存在でしかなかった歌舞伎が、男の役者のみによる独自の演劇世界を創り、現在は、関東発祥の荒事と呼ばれる独特な様式美を備えた演目を具体的に取り上げてDVDを観ながら説明くださいました。
ついで、関西の芸風で演じられる和事と呼ばれる演目を特徴とする上方歌舞伎の代表例として「吉田屋」のDVDを見ながらの解説がありました。
最後は、江戸時代からの「写実もの」あるいは「世話物」の代表例として河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)作通称『髪結新三(かみゆいしんざ)』で知られる『梅雨小袖昔八丈』の演技を鑑賞いたしました。
2時半開始で途中休憩を10分だけ挟んでの5時の予定を20分近く超えるという長丁場になり、酒井講師も大変にお疲れだったかと思いましたが、そのあとの忘年会にも最後までお付き合いいただけたのは幸いでした。
そして忘年会会場は、この春から東洋大学の情報システム開発のアドバイザーに就任されたCCCFの幹事としてもお馴染みに内山東平さんに手配をしてもらい、学内カフェのStellaで予定の5時半を少し過ぎての開催となり、最初に主催者を代表して参加者のおひとりおひとりの簡単な紹介がなされ、そのあと乾杯、予定の時刻を過ぎた8時近くまで、酒井講師を囲んでの和やかな歓談のひとときを持ちました。
そして、当日参加された高橋信夫さんが早速ブログに書いてくださっています。
http://www.nobuotakahashi.com/
他にも一樂あてに感想をお寄せくださった方々がおられますので、それをご本人ご承諾の上で、順次掲載していきますので、どうぞご覧ください。
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